シャンプーを選ぶとき、ボトルの裏側にある「成分表」を見たことはありますか?
最近ではネットやSNSでも、
「この洗浄成分は避けた方がいい」
「アミノ酸系なら髪に優しい」
「洗浄力が強い成分は髪によくない」
といった情報をよく見かけます。
成分について知ること自体は、もちろん悪いことではありません。
でも、こうした情報を見ていると、
「この成分が入っている=良いシャンプー」
「この成分が入っている=悪いシャンプー」
と考えてしまうことがあります。
では、シャンプーの良し悪しは、本当に成分表だけで判断できるのでしょうか?
今回は、シャンプーの成分表から分かること・分からないことについて考えてみたいと思います。
結論|成分表は「シャンプーを選ぶ判断材料の一つ」
最初に結論からお伝えすると、
成分表は、そのシャンプーを知るための大切な情報の一つです。
ただし、
成分表だけを見て、そのシャンプーが自分にとって良い・悪いと判断するのは難しい
と考えています。
シャンプーは、一つの成分だけで作られているわけではありません。
複数の洗浄成分をはじめ、さまざまな成分を組み合わせて一つの商品になります。
さらに、
同じシャンプーでも、
髪や頭皮の状態、
カラーやパーマの履歴、
普段使っているヘアケア剤、
スタイリング剤の使用量などによって、
合う・合わないは変わります。
だから大切なのは、
「何が入っているか?」だけではなく、「今の自分の髪や頭皮に合っているか?」まで考えること。
成分表は、そのための一つの判断材料として見るくらいがちょうどいいと思います。
そもそも成分表から何が分かる?
シャンプーの裏側を見ると、聞き慣れない成分名がたくさん並んでいます。
水、洗浄成分、保湿成分、コンディショニング成分、香料など。
成分表を見ることで、
「どんな成分が使われている商品なのか」
を知ることができます。
ですから、成分表を見ることに意味がないわけではありません。
ただし、
成分表は、その商品のすべてが分かる「完成したレシピ」ではありません。
表示から使用されている成分は分かっても、それぞれの正確な配合量や、成分同士の組み合わせによって完成品がどのような性質になっているかまで、一般の方が成分表だけから判断するのは難しいものです。
つまり、
成分表から分かることもあれば、成分表だけでは分からないこともある。
まずは、ここを知っておくことが大切です。
「この成分が入っているから悪い」は本当?
シャンプーについて調べていると、
「この洗浄成分は強いから避けた方がいい」
「この成分ならマイルドだから安心」
といった情報を目にすることがあります。
確かに、洗浄成分にはそれぞれ特徴があります。
ただ、
一つの成分名だけを見て、完成したシャンプー全体の良し悪しまで決めることはできません。
これを料理で考えると、少し分かりやすいかもしれません。
料理に「塩」が使われているからといって、
「塩が入っている=全部しょっぱい料理」
とは限りませんよね。
どのくらい使うのか。
ほかの材料とどう組み合わせるのか。
料理全体をどう仕上げるのか。
それによって、完成する味は変わります。
シャンプーも似ています。
一つの洗浄成分だけではなく、複数の成分を組み合わせて、一つの商品として作られています。
だから、
「強いと言われる成分=悪い」
「マイルドと言われる成分=良い」
と成分名だけで決めるのではなく、
完成したシャンプーとして、自分の髪や頭皮の状態に合っているか。
そこまで考えることが大切です。
アミノ酸系なら「良いシャンプー」?
前回の記事では、
というテーマについてお話ししました。
アミノ酸系の洗浄成分には、比較的マイルドな洗浄性を特徴とするものがあります。
もちろん、それが髪や頭皮に合う方もいます。
でも、
「アミノ酸系だから、すべての人にとって良いシャンプー」
というわけではありません。
たとえば、
毎日ヘアオイルや洗い流さないトリートメント、ワックスなどを使う人。
ほとんど何もつけない人。
髪や頭皮の状態も違えば、毎日のシャンプーに求めるものも違います。
だから大切なのは、
「何系のシャンプーか」だけで選ぶのではなく、自分の髪や頭皮の状態、普段使っているヘアケア剤などに合わせて選ぶこと。
そのうえで、その日に髪についた余分なものをきちんと洗い流せているかを見る。
自分の髪の状態に合わせて、必要な洗浄ができるシャンプーを使う。
これがシャンプー選びでは大切だと思います。
成分表を見る前に「自分の髪」を見る
では、一般の方はどうやって自分に合うシャンプーを考えればいいのでしょうか?
僕なら、成分表を細かく分析する前に、
まず自分の髪や頭皮の状態を見ること
をおすすめします。
たとえば、
洗っても根元がベタつく。
以前より髪が重く感じる。
乾きにくくなった。
スタイリングしにくい。
反対に、洗ったあとに必要以上の乾燥を感じる。
こうした変化も、今使っているシャンプーやヘアケアが自分に合っているのかを考えるヒントになります。
そしてもう一つ、
普段、髪に何をつけているのか?
も考えてみてください。
ヘアオイル。
洗い流さないトリートメント。
ワックス。
スプレー。
こうしたものを普段から使っているなら、シャンプーにはそれらをきちんと洗い流す役割も必要になります。
成分名を見ることも大切ですが、
今、自分の髪がどうなっているのか。
まずそこを見ることも忘れないでほしいと思います。
「優しい」だけではなく「きちんと洗えるか」
シャンプーを選ぶとき、
「どれだけ髪に優しいか」
ということばかり気にしてしまうことがあります。
もちろん、毎日のシャンプーで髪や頭皮に必要以上の負担をかけないことは大切です。
でも、シャンプーにはそもそも、
「洗う」という大切な役割があります。
皮脂や汗。
ヘアオイル。
洗い流さないトリートメント。
スタイリング剤。
その日に髪についた余分なものを、きちんと洗い流す。
だからDO-Sでは、
余分なものはきちんと落とす。
必要以上には負担をかけない。
というバランスを大切にしています。
洗浄力は、強ければ強いほど良いわけではありません。
反対に、
弱ければ弱いほど髪に良い、というわけでもありません。
自分の髪や頭皮の状態、普段のヘアケアに合わせて、
必要な洗浄ができているか。
ここを見ることが大切です。
DO-Sシャンプーも「成分名だけ」で考えない
これはDO-Sシャンプーについても同じです。
DO-Sシャンプーも、
「○○系の洗浄成分を使っているから良いシャンプー」
という考え方ではありません。
DO-Sがシャンプーで重視しているのは、
毎日の髪についた余分なものを、きちんと洗い流すこと。
その目的に合わせて、複数の洗浄成分などを組み合わせています。
つまり、
「この成分だから良い」
ではなく、
シャンプー全体として、何を目的にどのようなバランスで作られているのか。
そこが大切です。
DO-Sシャンプーも、洗浄成分の名前だけを見て「優しい」「強い」と分類するのではなく、
DO-Sが考えるヘアケアをするためのシャンプーとして設計されています。
シャンプーを変えれば、傷んだ髪は治る?
ここもシャンプー選びで混同されやすいところです。
髪が傷んでいると、
「もっと髪に優しいシャンプーに変えよう」
と考えることがあります。
もちろん、毎日のシャンプーで必要以上の負担をかけないことは大切です。
ただし、
一度ダメージを受けた髪が、シャンプーを変えることで元の健康な髪に戻るわけではありません。
カラー。
ブリーチ。
パーマや縮毛矯正。
ヘアアイロンの熱。
摩擦。
髪が傷んだ原因が別にあるなら、その原因への対策も必要です。
だから、
「どんなシャンプーを使うか」と「なぜ髪が傷んでいるのか」は分けて考える。
シャンプーだけで傷んだ髪をなんとかしようとするのではなく、日々のダメージをできるだけ増やさないことも大切です。
DO-Sが考える「すっぴん髪」
DO-Sが長年大切にしているのが、
「すっぴん髪」
という考え方です。
その日に使ったヘアケア剤やスタイリング剤など、余分なものをきちんと洗い流す。
そして、今の髪の状態を分かりやすくする。
そのうえで、必要なケアをする。
使う → 落とす → 必要なケアをする。
何かをどんどん髪に足すことだけを考えるのではなく、
まず余分なものを落とすことにも目を向ける。
これが、DO-Sが考えるヘアケアの基本です。
そしてシャンプーも、
「何系だから良い」という名前で選ぶのではなく、自分の髪の状態に合わせて考える。
そんな視点を持ってみてほしいと思います。
よくある質問
Q. 成分表を見る意味はないの?
いいえ。
成分表は、その商品にどんな成分が使われているのかを知るための大切な情報です。
ただし、
一つの成分だけを見て、製品全体の良し悪しを判断しないこと。
これが大切です。
Q. 「この洗浄成分は避けた方がいい」という情報は気にしなくていい?
洗浄成分にはそれぞれ特徴がありますので、情報として知ることには意味があります。
ただ、
特定の成分だけを見て、すべての人にとって良い・悪いと決めるのは難しい
と考えています。
髪や頭皮の状態、普段使っているヘアケア剤なども含めて考えてみてください。
Q. 結局、シャンプーは何を基準に選べばいい?
まずは、
自分の髪や頭皮の状態を見ること。
そして、
普段髪につけているものを、毎日のシャンプーできちんと洗えているか。
さらに、洗ったあとに必要以上の負担を感じていないか。
成分名だけではなく、実際の自分の髪の状態も判断材料にしてみてください。
まとめ|成分表だけでは「自分に合うシャンプー」は分からない
シャンプーの成分表は、大切な情報です。
でも、
成分表だけに「良いシャンプー」の答えが書いてあるわけではありません。
アミノ酸系だから良い。
洗浄力が強いと言われる成分だから悪い。
そんな一つの基準だけで、シャンプー全体を判断することはできません。
大切なのは、
自分の髪や頭皮の状態に合っているか。
そして、
余分なものをきちんと落とせているか。
必要以上に髪や頭皮へ負担をかけていないか。
髪が傷んでいるなら、シャンプーだけではなく、
「何が髪を傷ませているのか?」
にも目を向けてみる。
成分表を見ることに夢中になるより、ときには自分の髪そのものを見る。
成分表は参考にする。でも、成分名だけで決めつけない。
それが、自分に合ったシャンプーを考えるための大切な視点だと思います。
「本当のヘアケア」をもっと知りたい方へ
DO-Sでは、髪を一時的にきれいに見せる「誤魔化すヘアケア」ではなく、髪本来の状態を知り、できるだけダメージを増やさないヘアケアを大切にしています。
今回の記事に関連する内容を、こちらでも詳しく解説しています。
▶アミノ酸系シャンプーは本当に髪に優しい?美容師が考えるシャンプー選び
りょうやの前回の記事「髪に良いこと」を美容師の視点から分かりやすく解説しています。
▶シャンプーを変えたからヘアダメージしたの?美容師が教える「ギシギシ感」の正体と正しい対処法
「DO-Sヘアケアコラム」より関連記事
▶ 石油由来の成分でできたシャンプーやヘアケア製品は身体に悪いの?
「場末のパーマ屋の美容師日記」より髪のダメージ・シャンプー・トリートメント・カラー・パーマなどについて、美容師目線でさらに詳しく解説しています。
▶ シャンプーで髪が傷んだ・抜け毛が増えたと感じる本当の理由
「DO-S美容師向けコラム」より一般向けの記事より一歩踏み込んだ、薬剤や毛髪ダメージについての専門的な情報はこちら。
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✍️ 執筆者プロフィール
森下 遼也(もりした りょうや)
株式会社DO-S企画 代表取締役/元美容師
美容師としての現場経験を経て、現在は株式会社DO-S企画の代表取締役としてDO-Sブランドの運営に携わる。
DO-S開発者である父・森下秀彦のヘアケア理論を受け継ぎながら、「それ、本当に髪にいい?」をテーマに、シャンプー・トリートメント・ヘアダメージなど、一般的なヘアケアの常識を元美容師の視点から分かりやすく発信している。
Instagramでは、「りょうや|髪の常識を疑う元美容師」として、コラムよりも気軽に読めるヘアケア情報を発信しています。
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